昨日のブログに書いた「moimoimoi」をみてきました。創作というのはとても大変だというのは理解しているつもりですが、今回のは本当に大変だっただろうな〜。
みんなそれぞれの仕事もあっただろうに、きちんとした作品を作ったという事だけでまず素晴らしい事です。そしてそれぞれが自分独自のジャンルを活かしながら素敵な作品に仕上がっていました。
それではつらつらと感想などを。若干ネタバレあります。
ショーの構成
序盤のみんながそれぞれの「MOI」を作るところが良かったです。今回のタイトルの意味ってよくわからなかったんですが、「思い思いの事を組み合わせよう」、みんなの「おもいおもいおもい」から取ったタイトルなのかな?と感じる内容で、ショーの掴みとしても面白いなと感じました。
追記:「moi」とはフィンランド語で「こんにちは」、「moimoi」は「さようなら」の意味だそうです。恥ずかしい間違いですが、面白いので原文もそのままにしておきます。
その後も実験的というか不思議な内容が多かったのですが、飽きる事なく最後まで独特な世界観を演出していました。
実は一度うちのお寺で内容のヒトコマを見せてもらったのですが、その時は正直「これは大丈夫なのか・・・な?」と思う内容だったのですが、本番をみると「よくぞここまで仕上げたな!」という感じです。やっぱり3人の苦労というか、頑張りが見えました。
ヤマケンのここがよかった
まず最初に言いたい、ジャグリングの技に逃げてないところがスゴイ。
ジャグリングってどうしても技自慢みたいな事になりがちなんですよね。すごい技をやれば、それだけで盛り上がるし、ショーとして成立するんですよね。
でも今回の作品っていうのは3人で一つの作品を作り上げるので、あんまり一人で目立つのは違うんですよね。なのであまり難しい技術を見せるという事はなく、淡々と必要なら投げるぐらいの感じで全編動いていました。技術的にすごい技っていうのはほぼなかったです。動きはヤマケンムーブ全開でしたけど、綺麗でよかったですね!
また今回はアサラトも一部登場するんですが、アサラトの使い方も良かったですね。フリップフロップ(アサラトの基本技)だけでも音楽に合うとすごくかっこよかった。
しらさわちさとのここがよかった
人形使いという事で、色々な人形がショーの中に出てきました。しらさわさんの人形が今回の作品の中でいい味が出ていて、かなり感動しましたね。
というのも、何回かサーカス絡みで一緒に出演させていただきましたが、その時は人形を使っているけど、どう動けばいいのかわからないというか、どうやって絡めばいいのかわからない感じがあったんですよね。
しかし、今回はみんな黒い衣装で操縦者が目立ちにくいという事と、きちんと打ち合わせをして、どう動くのかがきちんと決まっていたので、どの人形もいのちが吹き込まれているように感じました。まさに人形使いって感じでしたね!
あとは観客席から見るステージが結構高いのも良くて、てるてる坊主みたいな人形が飛ぶシーンなんかは本当に浮遊感を感じました。
あとネコの人形の動きもかわいくて良かったですね〜
取注のここがよかった
今回の音楽など担当。作品の中の音楽を全て作ったというのは驚きました。Facebookにちょくちょく「必要になったら出来るようになるもんやね」みたいな事を書いてましたが、いつの間に打ち込みの音楽なんかを!!
全体を通してゆったりとした不思議な感じの音楽が使われていたのですが、とても作品に合った曲でこの人は次のステップに行った感がしました。すごかったです。
演出面では動きこそあまりありませんでしたが、効果音なんか生演奏なので、他の二人の動きがすごく映えましたね。
創作の難しさ
創作というのは大変です。
何か演出で必要なものがあれば買ってきたり手作りしたり・・・。いいアイディアが出ても自身や仲間の技術が追いついてなければあきらめ、それぞれが違った事を考えているのをどうにかまとめたり・・・。
また他ジャンルの人と何かをするときは、前提の考え方から分かってないみたいな事もありますよね。
例えば、演奏しながら歩くとかは結構難易度高い事なんですが、簡単にやってよ〜とかお願いして困らせたりね。
そういうのをしっかり話合って、擦り合わせて、なんとかして形にしていく。
そして出来上がったものが「つまんない」の一言で終わっちゃうかもしれない不安。
でもそういうものと戦いながら、作品を作り上げた(しかも働きながら)3人は本当にお疲れ様でしたと言いたいです。
なんかみんなすごいレベルアップした感じがしたよ。
まとめ
なんかこういう作品の感想って書くの難しいな。みんなそれぞれ思ってる感想は違うと思うし。でも、こういった活動が他の人の刺激にもなるし、これを見て何かやってみたいと思った人も絶對いるはず。
そうして創作サーカスの輪が広がっていくのでしょう。
全部まとめると、僕もがんばろうと思いました。(小学生並の感想)