どうも、お坊さん大道芸人のとっしゃん(@tossyan753)です。
大道芸イベントでは見る機会も増えてきた、足がなが〜いパフォーマー。
あれ、実はスティルツという海外の竹馬のようなものを履いて演技をしています。
※日本ではスティルト(stilt)という名称で認知されていますが、海外では複数形のスティルツ(stilts)というのが一般的なため、この記事ではスティルツと表記しています。
そんなスティルツの体験会が高松大道芸でもおなじみの足長パフォーマーnanisoleさん監修のもと行われるとの情報をききつけて、早速参加してきましたよ!
乗ってみて分かりましたが、足長おじさんは見えない苦労がいっぱいでした。
足長の体験会
今回のスティルツの体験会は4日間行われたのですが、僕は2日目と4日目に参加させていただきました。
最初の3日間は、体育館の中で乗るための基礎的な練習。
最終日は屋外で、色んな地形に慣れようっていう感じの実践的な練習でした。
まずは体育館の様子からレポートします。
体育館での練習
まずは体育館で、準備運動からスタートです。
スティルツは足に結構な負担がかかるので、準備運動は念入りにします。
足の筋肉を伸ばすだけでなく、ほぐしたり足首をぐにぐに回したり。
それが済んだら、まずはスティルツを付けずに、歩き方の練習です。
地面で歩くときとは違い、スティルツの歩き方はちょっと特殊です。
武道の歩き方というか、重心を滑らせるように歩くんですね。
重心があがるとバランスが崩れやすいので、どっしりしておくイメージで歩いていました。
装備をつける
歩き方の練習が終わると、いよいよスティルツをつけるのですが、その前に安全のためのサポーターを装備します。
とくにスティルツは転ぶ時に、膝から落ちて正座をするように転ぶので、特に膝は重要なポイントです。
怪我をしないために、サポーターとプロテクターの2重履きをします。
これで準備完了。
あとは靴を履いて、スティルツを履きます。
スティルツを装備
nanisoleさんのスティルツは、靴を履いたままベルトをどんどん締めていって固定していきます。
主に固定するのは、足とふくらはぎですが、竹馬と違い手で持つところは無いので、足もふくらはぎもギッチギチにベルトで固定します。
これがゆるいとすごくフワフラして歩きにくくなりますよ。
ただ、締め付けがかなりキツイので、結構足が痛くなります。
歩けるようになるまで
スティルツを付けたら、まずは手すりを両手で持ってゆっくりと立ち上がります。
そこからは手すりを持ちながら、足踏みしたり、ちょっとだけ歩いてみたりして歩く感覚を掴みます。
そこからは補助について貰いながら、少しずつ体育館の周りを歩きます。
最初は生まれたての子鹿のようにプルプル震えながらになりますが、徐々に慣れてきて歩けるようになりますよ。
体育館は乗りやすい
参加した1日目で、体育館を一周したり、ちょっとした障害物ならまたげるぐらいまではいけました。
体育館は真っ平らで足元も安定しているので、すごく乗りやすい環境でしたね。
バランスを崩して倒れそうになると身体がこわばって重心があがってしまうので、そこの対処は慣れが必要な感じでした。
とにかく楽しい経験でした。
屋外での練習
最終日は乗れるようになった人たちで、色々な場所を歩いてみようという感じで進んでいきました。
芝生、アスファルト、木製のテラス、砂場など、固さの違う足場を色々と歩きます。
とくに柔らかい場所は足を取られやすいのですが、そんなときこそ焦らずに歩く事が大切です。
体育館では正直あまりピンと来てなかった「重心を下げる」のアドバイスが、すごく重要な事だというのを身をもって経験しました。
そんなこんなで色々と歩いたのですが、最大の難関が階段でした。
階段はチョー怖い!
階段は難易度がすごい高い場所でしたね。
写真のような6段ぐらいの階段なのですが、登るのも降りるのも苦労しました。
特にくだりの階段はめちゃくちゃ怖いです。
階段は一段ずつゆっくりと登っていくのですが、前の足と後ろの足で踏んでいる高さが違うので、バランスがすごく取りにくくなるんですよ。
下りは進行方向に倒れると高さもあるので「絶対に転んではいけない」というプレッシャーがさらに身体をこわばらせます。
しかし、プレッシャーにまけて焦ってしまうと重心が上がってバランスが取れないようになってしまいます。
階段で転ぶのはめちゃくちゃ危険なので、焦らず慎重にゆっくりと降りていきます。
普通だとなんでもない階段がめちゃくちゃ怖く感じましたね。
しかも、この写真のあと微妙にバランスを崩してしまい、危うく転ぶところでした。
補助がいないと大怪我してましたね〜。
いや、ほんと危なかった。
足長おじさんは大変
今回の体験会で、足長パフォーマーの大変さがよく分かりました。
優雅に泳いでいる水面下では激しくバタ足をしているように、足長パフォーマーも歩いているだけのように見えて水面下ではすごい苦労があるんですね。
足をギチギチに締めているので、ずっと乗っていたら足が痛くなるし、疲労もすぐに溜まります。
お客さんの中を歩く時はさらに大変で、避けてくれなかったり、通れるルートが狭かったりすると慎重に歩かないといけなかったり。(もちろんお客さんの中に倒れるわけにはいかない)
ただ歩くだけの中に、すごくたくさんの気をつける要素があるんですね。
いや、ほんと足長おじさんは大変ですよ!
まとめ
ジャグリングショーをするときって、ショーだけをするより、体験会をした後のショーの方が難易度がより伝わって感動してくれる事が多いのですが、今回の足長のワークショップもまさにそんな感じでした。
「足長は目立っていいなぁ」ぐらいに思っていたのですが、ほんと優雅な姿の裏側にはたくさんの苦労があったんですね…。
しかも人前に出るにはただ歩けるだけでなく、綺麗に歩く事ができないとダメですしね。
nanisoleさんはこれを履いて踊っているんですが、正直意味が分かりません笑
いや〜足長の世界も奥が深い。
それにしても、このワークショップはほんとに楽しい経験が出来ました。
nanisoleさん、なりのちゃん、ありがとうございました!
また来年もあったら参加します!