どうも、お坊さん大道芸人のとっしゃん(@tossyan753)です。
ヤマケンの記事に触発されて、瀬戸内サーカスファクトリーの公演の感想を書くことにしました。
現代サーカスの感想を言語化するのはとても難しいんですが、だからこそやる意味があるのかなと。
ツイッターではすごく良かったしか書いてないですが、それではいかんね笑
うおぉ!!長良かった!!
チラシじゃ伝わらんけどめっちゃ良かったのでみんなほんと見て!!
もう明日しかないよ!! pic.twitter.com/NdPsdbcgMk— とっしゃん (@tossyan753) 2016年12月15日
というわけでIETOの「L’instinct du déséquilibre アンバランスなバランス」の感想を書きますよ!!
誰でもやったことがある経験にアプローチしている
何か物を立ててバランスを取ってみるなんていうのは誰でもやったことがあるはずです。
小さいものだと、えんぴつ、逆さまにしたペットボトル。
他にも傘や脚立なんかを立ててみた事がある方もいるでしょう。
何かを不安定なものをバランスを取って立てるのは難しいです。
一瞬ピタっと立ったと思ったらすぐにゆらっと倒れ始める。
そんな完全に静止したわけでもなく、まさに倒れはじめる瞬間。
「アンバランスなバランス」はまさにそんな瞬間に様々なアプローチをした現代サーカスでした。
シンプルな道具だからこそ伝わる難易度
サーカスでよくある綱渡りや空中ブランコの難しさってわかりますか?
あれは確かにすごいのですが、異次元のすごさというか、実感を持って伝わる難易度じゃないんですよね。
すごいのは分かるけど、難易度がリアルに想像できないんです。
自分とは別世界の出来事で、よく分からんのですよ。
「アンバランスなバランス」は木の板や棒といったシンプルな道具しか使いません。
木の板をバランスを取ってまっすぐに立てる。
しかし傘を地面に立てたときのように、止まるのは一瞬ですぐに倒れ始めます。
なのでそれをまた支え直す。
それを繰り返していくんですが、立てたり支え直したりする工程に徐々にバリエーションが発生していきます。
板が倒れそうになったら、根本をデッキブラシで押してバランスを取るとか。
バランスを取った板が倒れ始める前にバク宙などのアクロバットをして支え直すとか。
「とにかく不安定な板を倒さない」
というテーマがあり、僕達も日常でよく見ている現象だからこそ、倒れそうでハラハラしたり、板の上でありえないバランスをしたりといった事の難易度や緊張感がより伝わるのではないかと感じました。
今回の公演で学んだ事
それでは次に今回の公演で学んだ事をつらつらと。
僕は大きく2つの視点を得た気がします。
視点1:道具をつきつめて考える
今回の公演は木の板や棒を立ててその上であり得ないバランスをしたりするサーカスでしたが、とにかく道具も衣装もシンプルでした。
なのにやっぱり見ていて鳥肌が立つというか、すごい感動があったんですよね。
板しか使ってないんですよ?なのにすごい感動なんですよ!
もちろんサーカスアーティストの身体表現もありますけど、やっぱり道具をつきつめて考えています。
日常でもこういった考え方は役に立ちそうです。
イスで何ができるか?
ボールの投げて取る以外の使い道はないのか?
そういった発想をもって自分の持っているものを一度見つめ直したいですね。
視点2:テーマを決める
今回の邦題の「アンバランスなバランス」はまさにショーの内容を一言で言い表している素晴らしいタイトルでした。
そして、このテーマを決めるというのも作品作りにはとても大切な事ですね。
自分でなにかを創作しようと思っても、テーマがまとまらずよく分からないものになることが多いのです。
例えば自分ならアンバランスというテーマで何が出来るのか?
そういった事を考えてみるものおもしろいですね。
まとめ
今回は「L’instinct du déséquilibre アンバランスなバランス」の感想記事でした。
現代サーカスはその魅力を伝えるのがめちゃくちゃ難しいですが、だからといって言語化する事から逃げるといつまで経っても魅力を伝える事ができません。
僕なりの感想で、書いてて「語彙が、語彙が足りない!!」という事を思い知らされました。
ま、トレーニングですよ、トレーニング。
現代サーカス、本当に素晴らしいですよ、マジやべぇっす(語彙不足)。