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変わってないようで変わっている。和菓子に学ぶお寺のあり方

どうも、お坊さん大道芸人のとっしゃん(@tossyan753)です。

未来の住職塾」というお寺の経営、今後を考える無料セミナーに参加しました。

「このままではお寺がヤバイ、なんとかせないかん、でも何をしたらいいの?」

そんな方のためにお寺業界の未来を考える塾だそうです。

確かに、お寺業界の未来は厳しそうです。

お寺離れとか、檀家制度の崩壊など、暗い話題ばかり聞こえます。

じゃあどうしたらいいのか?

そんな事を考えるときに、ヒントになりそうな話をこの間テレビでやっていました。

変わらないと思っていたものが、実は変わっているというお話です。

老舗和菓子屋の決断

Eテレの「知恵泉」という歴史上の人物から学ぶ番組で、ゲストに和菓子の「たねや」の山本社長がいらっしゃいました。

和菓子業界も厳しく、売上は年を追う事に徐々に下がっていたんだそうです。

なぜ和菓子は売れないのか?

洋菓子が広がったからか、はたまた伝統行事が減っているからか、たくさんの原因が考えられます。

しかし、山本社長はそういう事だけではなく、和菓子の味が原因なのではないかと考えたのです。

人間の味覚は変化している

和菓子は昔ながらの変わらない味を求められています。

ですが、変わらない味だからといってレシピをずっと同じものにしていてはダメなんだそうです。

山本社長が言うには、人間の味覚というのは時代によって変わっているらしく、お菓子の味を時代に合わせて変えていかないと、逆に味が変わったと言われるんだとか。

実は全く同じレシピで作っているのではなく、砂糖を減らしたりして、ちょっとずつ時代に合わせて変化をしているみたいなんですね。

しかし、それこそが変わらない味を守ることに繋がるんだそうです。

変わらない味は、実は変わっている。

これ、お寺業界でもそのまま通じる話だと思うんですよね。

時代の変化についていけないお寺

お寺離れ、仏事の減少など、お寺業界もこの先どんどん厳しい時代が待ち受けています。

お寺も変わらないものを求められる場所だと思うのですが、先程の和菓子のように、お寺もやること(レシピ)変化をしていかねばなりません。

ただし、やみくもに新しい事をするのではなく変わっていいところと、変わってはいけないところを明確にしておく必要があります。

変わってはいけないお寺の役割

うちの本山興正寺では「興隆正法運動」というものを行っています。

「こうりゅうしょうぼううんどう」と読み、「正しい教えをおこし、ひろめる」という意味です。

浄土真宗のお寺や僧侶のあり方を端的に言い表した言葉で、お寺や僧侶は仏教の教えを正しく伝える事が役割なんです

「仏教を伝える」

ここは本質の部分なので、変わってはいけません。

履き違えてはいけないところです。

伝え方は変わっていいところ

しかし、伝え方は変わっていかなければいけません。

その時代にあった伝え方というのがあるからです。

時代はどんどん変化しています。

昔は娯楽も少なく、家族でお寺にお参りするというのが娯楽の一つでもあった様ですが、今は他にも楽しい事がたくさんあります。

3世帯同居から核家族に変化しましたし、共働きの家庭も多いです。

あと、イエという考え方も薄れてきていますね。

みんながスマホを持ち、日々コミュニケーションを取っています。

味覚が時代によって変わったように、昔と現代人とでは感覚が違うのです。

ずっとやってきたからと言って同じ事をしていたら、現代人は受け入れてくれません。

現代人に伝わるやり方を考えてやっていく必要があるんです。

何をすればいいの?

まぁ偉そうに語りましたが、実際に何をすればいいのか。

これはお寺によって様々です。

僕はまずお寺との距離を縮めようと思っています。

ほら、お寺って何やってるか分かりにくいじゃないですか。

入りにくいって思ってる方が多いと思うんですよ。

なのでブログを書いて情報発信したり、大道芸をしたり、ボードゲーム会をしたり。

こういう事を通じて、まずは知ってもらう活動をしています。

もしお坊さんで今後どうしたらいいのか分からないのであれば、「未来の住職塾」を受講されてはいかがでしょうか?

方向性がはっきりすると思いますよ。

まとめ

今回は和菓子の味は、変わらないようで変わっているというところから、お寺もそうあればいいなというお話でした。

仏教は現代にも通用する教えですし、それを伝えていくのが僕達の役割です。

ただ、伝え方を工夫する時代になりました。

みんながスマホを持っているなら、ブログを書くとか、動画を載せるとか。

お寺でなにかイベントをして、まずお寺とご縁をもっていただくというのもいいですね。

伝統的な仏教を大事にしつつ、伝わるように少しずつレシピを変えていく。

仏教では諸行無常、すべてのものは移り変わっていくと教えています。

お寺も本質も見失わず、変わっていきましょう。